Raspberry Pi モニター・キーボードなしセットアップWifi設定/共有フォルダ(2021年版)

Raspberry Piは、公式サイトだけでは、うまく行かない場合もあります。
本記事では、誰でも簡単にできるように解説しています。

基本的にMacでのセットアップ方法ですが、Raspberry Piに対する設定は、Widnowsで行う場合と違いはありません。

今回説明するポイントは以下です。

今回の記事でわかること
  • Raspberry Pi OSのインストール方法/初期設定方法
    • GUIのデスクトップ環境が無効な状態でセットアップ
    • Raspberry Pi用のモニター・キーボードがなくても可能
  • Wifi設定方法
  • 共有フォルダの設定方法

基本的な方法はラズベリーパイ財団の公式HPに記載があります。

ラズパイの環境は年々変わるので、最新の正しいセットアップ方法を確認するようにしてください。

目次

準備するもの

  • raspberry pi(電源含む)
  • LANケーブル
  • iMac(2017)

Raspberry Pi OSをインストール

3年ぶりにOSをインストールしなおしましたが、インストールしやすく進化しています。

OS書き込みソフト(Raspberry Pi Imager)ダウンロード

ラズベリーパイ財団からRaspberry Pi Imagerをダウンロードします。

インストールは、Macでの通常のアプリのインストールと同じです。

Raspberry Pi Imager

Raspberry PiへOSを簡単にSDカードにインストールするためのソフトです。

ラズベリーパイ財団から提供されているので、信頼できます。

Raspberry Pi OSをmicroSDカードに書き込む

Raspberry Pi Imageを使って、SDカードに書き込みます。

ポイント
  • デスクトップ環境がないOSのインストール
  • SSH有効

Raspberry PiをデスクトップPCのように使用したいのであれば、デスクトップ環境ありでOSをインストールする必要があります。
サーバーやIoTのホームハブなどに使用する目的は、SSHを使用したコマンドの入力になるので、デスクトップ環境無しで十分です。また、デスクトップありにすると、デスクトップUIに使用するメモリが消費されてしまいます。普段から使用しないのであれば、デスクトップなしのOSをインストールすることをおすすめします。

STEP
「Operating System」を選択
select OS
STEP
「Raspberry Pi OS(other)」を選択
select OS2
STEP
Rasberry Pi OS Lite(32-bit)を選択
select raspberry pi OS

GUIのデスクトップが必要な方は、下のFullの方を選択してください。

STEP
「Storage」を選択
choose storage
STEP
UBSにつながってSDカードを選択
select sdcard
STEP
hostnameとSSHの設定

Ctrl(Cmd)-Shift-X’でAdvanceOptionsを開きます。
ディスプレイなしなので、SSHを有効にします。SSHのパスワードも設定します。

set ssh
STEP
OSを書き込む
write os
STEP
書き込み完了
complete

ラズパイにsshでログイン

ターミナルを起動し、ssh pi(デフォルトのユーザ名)@raspberrypi.localのように入力します。

パスワードは、OSインストール時に設定したパスワードを入力します。

raspberrypi.localのように名前、もしくは、ラズパイのIPアドレスを直接指定する方法もあります。

% ssh pi@raspberrypi.local    ※ipアドレス指定の場合は、pi@xxx.xxx.xxx.xxxとします。
pi@192.168.10.7's password: xxxxx
pi@raspberrypi:~ $ 

Wifi設定

Wifi設定は要注意です。公式HPにもWifi設定方法が書かれていますが、それだけではできませんでした。

私が設定できた方法を紹介します。

raspi-configの設定

まずは、公式サイトの通りに「sudo raspi-config」からwifiを使用する国を指定します。

pi@raspberrypi:~ $ sudo raspi-config
STEP
「5 Localisation Options」を選択
STEP
「L4 WAN Contry Set legal wireless channels for your country」を選択
STEP
「JP Japan」を選択
STEP
「<Finish>」を選択。

これで設定完了です。

接続するWifiのSSIDを取得

raspberry piから接続するWifiのSSIDを調べます。公式サイトの通りの手順です。

これは、スマホでWifi接続するときに出てくる名前と同じです。

sudo iwlist wlan0 scan」で調べることができます。

ESSID:の後の文字がSSIDとなります。複数出てくるので、自分の家のSSIDを調べてください。

$ sudo iwlist wlan0 scan
wlan0     Scan completed :
          Cell 02 - Address: xx:xxx:xx:xx:xx:xx
                    ....
                    ESSID:"TestTest"
iwlist

iwlistは以下の記事に詳しく書いています。気になる方はこちらをご覧ください。

Raspberry piにWifiを設定

公式サイトの通りの手順ですが、一点だけ、後述の内容を追記する必要がありました

以下のコマンドで一発で可能です。

wpa_passphraseでパスワードを暗号化します。

wpa_supplicant.confにSSIDと暗号化されたパスワードを入力します。

$ wpa_passphrase "ssid" "password" | sudo tee -a /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
"ssid"には、iwlistで調べたssidです。
"password"には、自宅のWifiのパスワードを入力してください。

wpa_supplicant.confには以下のように書かれます。

pi@raspberrypi:~ $ sudo nano /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf 
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
country=JP

network={
    ssid="TestTest" ※接続したいwifiのSSID
    #psk="XXXXX" ※wifiのパスワード。これは不要なので消してください。
    psk=afff844b3336d98a4bf1aed59b927b4b6a19999afffb2c1299c0684fdf11b1 ※暗号化されたパスワード
    key_mgmt=WPA-PSK ※公式サイトでは、これが書いていなかったが、これを書く必要がある。
}

「#pks=”XXXXX”」はwpa_passphraseで入力した”password”の部分がそのまま出力されているので、消してください。このまま残っていたら、暗号化した意味がありません。

公式HPには、「key_mgmt=WPA-PSK」について書いていませんでしたが、この文を追加しなければ、wifiに接続することができませんでした。

wpa_passphrase

wpa_passphraseは以下の記事に詳しく書いています。気になる方はこちらをご覧ください。

共有フォルダ(Samba)

Sambaインストール

共有フォルダを設定するために、Sambaをインストールします。

sudo apt install samba samba-common-bin

WINSサーバについて聞かれますが、Noとします。この辺は、自宅の環境とあわせればOKです。

Samba設定

/etc/samba/smb.confの末尾に以下を追記します。

共有フォルダのパス等を設定します。 

$ sudo vi /etc/samba/smb.conf
# クライアントPCに表示されるディレクトリ名
[shared]
# ディレクトリの説明欄に表示される
 comment = samba raspberry
# 実際に参照されるUnix上のディレクトリ
 path = /home/pi/work
# ファイルのアクセス権 No(書き込み可)
 read only = no
# ファイル作成時のパーミッション設定
 force create mode = 770
# ディレクトリ作成時のパーミッション設定
 force directory mode = 770
# ユーザの指定
 force user = pi

最後に「sudo smbpasswd -a pi」でパスワードを設定してください。

$ sudo smbpasswd -a pi
New SMB password:
Retype new SMB password:
Added user pi

Sambaを再起動させます。昔はsystemctlではなく、serviceでしたが、この辺も常に変わるので、最新の情報を見るようにしないといけないです。

sudo systemctl restart smbd

共有フォルダにアクセス

Macから共有フォルダにアクセスします。

「Finder」-「移動」- 「サーバに接続」からRaspberry Piにアクセスします。

これで完了です。

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